「長寿」、すなわち「平均寿命」に関する注目度はあいかわらず高いですが、昨今は「健康長寿」がより大事だと考えられるようになりつつある様子です。
となると、重要なのは「健康余命」。
65歳男性の平均余命は(2016年で)19.55年で、健康余命は、14.09年。
(そっか、85歳でなくなった父親は、ほぼ平均だったのか。ま、健康寿命が長かったことは確か。)
で、阻害要因は、
1位が、高齢化による「運動器の劣化」(衰弱・転倒・関節疾患など)
2位が、同「循環器の劣化」(脳出血・脳梗塞・心筋梗塞など)
3位が、「認知症」(高齢化による脳の劣化と言えるかな?)。
3位の「認知症」予防については、エビデンスが「強」と言えるものはまだない模様で、「WHO 認知症ガイドライン」でも、「身体活動」に対する評価は「証拠の質:中/推奨度:強」です。
他方、1&2位の「運動器」と「循環器」に関しては、「武術」は貢献できる度合いが大きいですね。
更に言えば、「競技中心のスポーツ」に較べ、柔軟度を上げる運動の割合が大きいですから、「武術」は「循環器」に関してのメリットが大きいと考えられます。
常々「武術の一番の社会貢献は、健康寿命を延ばす事による社会保障費用の低減である」と言っていたワケですが、特に循環器系の疾患率の高い男性には、物理的&化学的に血管を柔らかくして血圧を下げ、損傷を低減する柔軟運動がお奨めです。
また、個人的な「不安」のうち1&2位は、「健康や病気」「要介護状態になる」ことですから、個人的な不安の低減による「QOLの向上」にも寄与できているのではなかろうかと。(^_^)